棚障害とは膝関節内に存在する滑膜ヒダという組織が、膝の曲げ伸ばしを繰り返すことにより膝関節と大腿骨の間に挟まり、大腿骨下端の膨らんだ部分とこすれて炎症や痛みを起こす障害のことを言います。
(大リーグのヤンキースに所属していた松井秀喜さんも棚障害の膝の痛みを抱えていました。)
棚障害は陸上競技やバスケット・バレーボール等膝に過度の負担がかかるスポーツを行っている人に多く見られるのですが、大体が次のような症状を訴えて来院します。
・膝を曲げると何かが挟まって引っかかるような痛みがある。
・膝を曲げ伸ばしすると関節内が『ゴリゴリッ』と音がする。
・膝のお皿の下の横の部分が膨らんでいて違和感がある。
↓×の部分が圧痛点のある部分でこの患者さんは右膝外側の棚障害で来院し、右下側(外側部)の×の部分が盛り上がっているのが分かります。
以前、面識のある整形外科の先生に『棚障害はどのように治療しているのですか?』と聞いたところ痛みのひどい場合は手術で、ほとんどの場合は保存療法で様子をみると言ってました。
当院では棚障害は、先ず棚の部分の整復を行いその後に棚周辺の緊張が強い筋肉の部分を治療していきます。
棚の整復を行うとほとんどの場合、棚の部分の痛みとでっぱりがなくなるので結構驚かれます。
1回で膝の痛みが取れることもあるのですが、棚の痛みの原因は棚の部分以外の筋肉の緊張や筋のアンバランスにあるので、数回から数週間の治療を要します。
棚障害でお困りの方は気軽にご相談下さい。